Watson KK, Platt ML. "Social signals in primate orbitofrontal cortex." (Curr Biol. 2012 Dec 4;22(23):2268-73)

 ジュースを犠牲にしてでもお姉ちゃんのお尻を見たいのは社会的価値に基づいた情報収集です(キリッ、つーかzipでくれ、とOFCの活動もゆっている。おなじタスクでの行動結果が2005年*1、行動時のLIP活動の報告が2008年*2なので、「M2」というサルが同じやつであるならば、7年ちかくメスザルの尻画像を見つづけていることになります。おサルの欲望は底なしやで…!

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 まあそんなことよりも、

 えっ、エファプス結合って何ぞ。とおもったのでちょっと調べた。ていうか最新のカンデル本*3でもちょこっとしか出てこなくてがっかりだよ!

 Wikipediaさんによりますと、ギャップジャンクションやタイトジャンクションを介した、非シナプス性の相互情報連絡、格好良くいうとクロストークってことになるのだろうか。うーん、ジンクピリチオン効果*4! 現象自体は19世紀から予想されていたけれど、実験的な報告は1940年のKatz & Schmittまで待たなきゃいけない。命名は1941年にArvanitakiってひとがギリシア語の「ephapsis」("to touch"っちゅ意味)から持ってきたんだって。

 ほいでコッホさんたちが精密に電場電位やLFPを測って、はじめてその効能を報告したと。コッホなんでもやりよるな。

 てことでまだまだ未知のメカニズムでもって神経活動は制御されてるかも知れないし、グリア細胞の働きを調べたら意識がわかるかもだし*5ポラリトンなんかを想定した量子力学モデルで神経伝導はもっとよく説明できるかもっていう人もいて、なんていうか、風呂敷は大きく広げた方がたのしいよねーって話しでした。